* * * * * 捨て犬コロの物語 * * * * *
第5章 脳梗塞・ガン 3

腫瘍の進行を止めるお薬での治療が始まりました。 それでも、コロの病気は少しずつ進行していきました。1日中絶えず催す尿意。 そのたびに、マンションの一室から外へ連れ出すことは困難になり、 外に出るまでに間に合わないことが多くなったコロも家の中でおトイレを済ませることが出来るようになりました。 コロは一日中、トイレとお布団を行ったり来たりする生活です。 そして腫瘍はどんどん広がっていき、リンパ液が後ろ足にたまるようになりました。 立ち上がるのにも一苦労、そしてパンパンに腫れた後ろ足を引きずりおトイレまで歩くのですが、 間に合わないことが多くなりました。おトイレの寸前でおもらしをしてしまったコロの顔は、 悲しさと私たちに対する申し訳なさがいっぱいに広がった切ない顔でした。

翌1998年の春。立ち上がるのも歩くのもやっとになったコロにオムツをすることにしました。 おしっこシートに尻尾用に切込みを入れ、腰にあてガムテープで留めます。 それなのにオムツをしていても、一生懸命トイレまで歩こうとする姿が辛かったです。

闘病中のコロ そして、6月。突然おしっこが出なくなりました。お腹はぱんぱんに張っています。 腫瘍が尿道を圧迫し、尿道をさえぎっている状態でした。 お腹から直接膀胱に注射針を刺し、おしっこを抜く生活が始まりました。 毎日一度病院に連れて行き、太い注射針をお腹に刺し、おしっこを抜いてもらうのです。 痛みにも鈍感になっているのか、コロは痛がりもせず、毎日毎日太い針がコロのお腹の中に入っていきました。 8月に入ると病状はさらに悪化。ボケも始まっていたようです。昼間はぐったりと眠っているのですが、夜になると徘徊を始めます。 信じられないと言う人もいるかもしれませんが、私は仕事を辞めてコロの看病に専念することに決めました。 夜の徘徊はひどく、なかなか立ち上がれないコロは、転んだりぶつかったり、このままでは怪我をしてもおかしくない状態です。 家族の眠れない日々が続きました。先生に睡眠薬をもらい、夜になるとコロを眠らせます。 あっという間に、痛み止めも睡眠薬も効かない状態になりました。 昼夜構わず痛みを訴えるコロの看病に疲れていた私達家族を見て、あるとき先生がおっしゃいました。 ここまでコロもご家族も十分に頑張りました。楽にしてあげてもいい頃かもしれませんよ。"  とてもショックでした。
でも、いつまで続くか分からないこの状況に疲れ、 時に早くいなくなって欲しいと考えたこともあったので、真剣に考えました。

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