* * * * * 捨て犬コロの物語 * * * * *
第5章 脳梗塞・ガン 2

それから4ヵ月後の9月のある夜、また脳梗塞を起こしました。 そのときも先生は深夜に駆けつけてくださいました。 今度は反対の脳が梗塞を起こしたようで、前回の症状とはまるっきり正反対。 それでもコロはその2回の脳梗塞をも乗り越えて元気になりました。 左右の脳が梗塞を起こしたおかげ(?)か、左右のバランスが戻りほぼ普通の状態に戻りつつありました。 人間なら、一生寝たきりになるところだと思いますが。

脳梗塞を乗り越えてしばらくすると、トイレの回数が増えだしました。 回数だけでなく、おしっこの量が増えだしました。 それまでは朝夕のお散歩のときにおしっこを済ますと家の中では絶対にしません。 どうしても行きたくなったときは、必ずコロは誰かを起こしに来ました。 そのために夜中であろうと朝方であろうと外に連れ出さなければならなくなりました。 それなのに、おしっこをしたい素振りは見せるのですが、出ないことが多いのです。 膀胱炎にかかったのかも?と薬をもらって様子を見ることにしました。
でも、薬を飲みつづけても一向に状態は良くなりません。精密検査をして調べることになりました。
そして来るべきときが来たのです。病名は、癌。もともと腫瘍が出来やすい体質でした。 いずれは悪性腫瘍が出来る可能性は十分に有ることは前から聞かされていました。

今回は悪性の腫瘍が膀胱近くにできて、それが膀胱を圧迫するために尿意をがとまらないとのこと。
既に腫瘍は骨盤の間にも広がり、摘出するには一度骨盤をはずす大手術をしなければならないこと。 たとえ摘出したとしても、多少延命するだけで完治ではないこと。 さらに厳しいことは、骨盤が元に戻らなかった場合は、一生歩けなくなる可能性があること。 余命は、手術をしなかった場合6ヶ月、手術をしても1年程度であることを、先生は丁寧に説明してくださいました。 今までにもコロはあんなに小さな身体でいくつもの手術や治療を乗り越えました。 これ以上、入院・手術をしてわずかな命を延ばすことが、コロのためになるのだろうか? コロはうれしいのだろうか?何日も何日も家族で考えました。 テレビではどんなに高額でも、どんな大変な治療でも、生きてもらう為にあらゆる治療を 行う飼い主さんのを紹介する番組も放映されていました。

私たち家族の結論は、これ以上 コロの身体を切り刻むのはやめよう。
コロは家族と一緒にいるのが一番嬉しいはず…。

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