第5章 脳梗塞・ガン
コロとの幸せな日々がこうして過ぎていきました。
相変わらず時々起こす不整脈や心臓の発作は続いていましたが、それでも元気に暮らしていました。
一つ気になったのは腫瘍が出来やすい体質だったこと。オッパイのまわり、尻尾、前足などにしこりが見つかりその度に摘出。
その次は子宮とオッパイのほとんどを切り取る大手術も受けました。
その手術のときはしばらく入院が必要だったはずなのに、手術当日の夜、仕事から帰宅すると、
包帯でぐるぐる巻きになったコロがいます。そんな大手術で痛くて動けないはずなのに、
私が帰ってきた音に気が付くと、いつも通り玄関までお出迎えをしようとします。
慌ててそれを止めて両親に訳を聞くと、病院で手術後に麻酔から覚めたコロは、
あまりの痛さと切なさからか、鳴き始めたそうです。手術後の身体で鳴き続けると発熱してしまうため、
病院から迎えに来るようにと連絡があったそうです。病院が目の前にあり、
何かあれば夜中でも駆けつけてくれるとの約束をして。その晩は、痛みがひどいコロを母が一晩中身体をさすりつづけました。
犬の回復力はさすがです。そんな大手術なのに、翌日からはおトイレ程度の散歩にも出られるようになりました。
(そんな時なのに、家の中でおトイレはしてくれません)
その時までは、全ての腫瘍は陽性で、命にかかわるような状態ではありませんでした。
1997年5月のある夜、私が仕事から帰ってくるといつものようにコロは玄関で尻尾をふりふり迎えてくれました。
私の食事中にも隣に座り、普通に夜が過ぎていきました。午後9時過ぎ、コロが突然痙攣を起こしました。
今までの心臓発作とはまったく違います。頭がどうしても左に動いてしまうようで、
正面に戻すとすぐに左側に向いてしまうようです。眼球も落ち着きません。
そのうちに気持ち悪くなったのか嘔吐しました。慌ててかかりつけの獣医さんに連絡、
他の病院で手術を手伝っているという先生はすぐに病院に戻ってきてくれることになり、
コロを病院に連れて行きました。病名は不明。癲癇(てんかん)の症状ではないかとその治療をして自宅へ。
夜のうちにその大きな症状は治まりましたが、眼球が左右に動きつづけてしまう症状は残り、
まっすぐに歩くことが出来なくなりました。後の検査で、脳梗塞を起こしていたことが判明。
この後、どのようになっていくのかは、先生にも分からず、しばらくは身体を私たちが支えながら歩く練習です。
これからどうなるのかと私達は不安な日々を過ごしましたが、しばらくするとコロは完全にまっすぐではないもののお散歩にも行けるようになりました。
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